オームの法則とは?公式の覚え方と直列・並列回路の計算をわかりやすく
この記事の要点
- オームの法則:電圧〔V〕= 抵抗〔Ω〕× 電流〔A〕
- 直列回路:電流はどこでも同じ、電圧は分かれる(足すと全体の電圧)
- 並列回路:電圧はどこでも同じ、電流は分かれる(足すと全体の電流)
- 合成抵抗:直列は足し算、並列は各抵抗より小さくなる
オームの法則とは
電熱線などに加える電圧と、流れる電流は比例します。この関係をオームの法則といいます。
| 量 | 記号 | 単位 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 電圧 | V | ボルト〔V〕 | 電流を流そうとするはたらきの大きさ |
| 電流 | I | アンペア〔A〕 | 流れる電気の量 |
| 抵抗 | R | オーム〔Ω〕 | 電流の流れにくさ |
式で表すと次のようになります。
- V = R × I(電圧を求める)
- I = V ÷ R(電流を求める)
- R = V ÷ I(抵抗を求める)
公式の覚え方
「V」を上、「R」と「I」を下に並べた三角形をかき、求めたいものを指でかくすと残りが式になります。
- V をかくす → R と I が横に並ぶ → かけ算
- I をかくす → V が上、R が下 → わり算(V÷R)
単位に注意。電流が mA(ミリアンペア) で与えられたら、1000 mA = 1 A で A に直してから計算します。例:250 mA = 0.25 A
直列回路の電流・電圧・抵抗
電熱線を1本の道でつないだ回路が直列回路です。
- 電流:どこでも同じ I = I₁ = I₂
- 電圧:各部分の和が全体 V = V₁ + V₂
- 合成抵抗:R = R₁ + R₂
例:10 Ω と 20 Ω を直列につなぎ、6 V の電源につなぐと
- 合成抵抗:10 + 20 = 30 Ω
- 電流:6 ÷ 30 = 0.2 A
- 10 Ω にかかる電圧:10 × 0.2 = 2 V、20 Ω にかかる電圧:20 × 0.2 = 4 V(合計 6 V で一致)
抵抗が大きいほうに、大きな電圧がかかるのがポイントです。
並列回路の電流・電圧・抵抗
電熱線を枝分かれさせてつないだ回路が並列回路です。
- 電圧:どこでも同じ V = V₁ = V₂
- 電流:枝分かれした電流の和が全体 I = I₁ + I₂
- 合成抵抗:1/R = 1/R₁ + 1/R₂(合成抵抗はどの抵抗よりも小さくなる)
例:10 Ω と 20 Ω を並列につなぎ、6 V の電源につなぐと
- 10 Ω に流れる電流:6 ÷ 10 = 0.6 A
- 20 Ω に流れる電流:6 ÷ 20 = 0.3 A
- 全体の電流:0.6 + 0.3 = 0.9 A
- 合成抵抗:6 ÷ 0.9 ≒ 6.7 Ω(10 Ω より小さい)
並列の合成抵抗は、まず各枝の電流を求めて足し、全体の電圧÷全体の電流で求めると計算ミスが減ります。
電力と電力量
電気器具が電気をどれだけ使うかは電力で表します。
- 電力〔W〕= 電圧〔V〕× 電流〔A〕
- 電力量〔J〕= 電力〔W〕× 時間〔s〕
- 電熱線から出る熱量〔J〕= 電力〔W〕× 時間〔s〕
例:100 V で 2 A の電流が流れるドライヤーの電力は 100 × 2 = 200 W。これを 1 分(60 秒)使うと、電力量は 200 × 60 = 12000 J です。
確認問題
電流の流れにくさを表す量を何といいますか。また、その単位を答えなさい。
抵抗。単位はオーム〔Ω〕。
30 Ω の電熱線に 6 V の電圧を加えたとき、流れる電流は何 A ですか。
I = V ÷ R = 6 ÷ 30 = 0.2 A
ある電熱線に 3 V の電圧を加えると 150 mA の電流が流れました。この電熱線の抵抗は何 Ω ですか。
150 mA = 0.15 A。R = V ÷ I = 3 ÷ 0.15 = 20 Ω
5 Ω と 15 Ω の電熱線を直列につなぎ、電源の電圧を 8 V にしました。5 Ω の電熱線にかかる電圧は何 V ですか。
合成抵抗 5 + 15 = 20 Ω、電流 8 ÷ 20 = 0.4 A。5 Ω にかかる電圧は 5 × 0.4 = 2 V
10 Ω と 20 Ω の電熱線を直列につなぎました。大きな電圧がかかるのはどちらですか。理由とともに答えなさい。
20 Ω の電熱線。直列回路では電流がどこでも同じなので、V = R × I より、抵抗が大きいほど電圧が大きくなるから。
10 Ω の電熱線を2本、並列につなぎました。合成抵抗は何 Ω ですか。
1/R = 1/10 + 1/10 = 2/10 = 1/5 より、R = 5 Ω(1本のときの半分。どの抵抗よりも小さくなる)
20 Ω と 30 Ω の電熱線を並列につなぎ、電源の電圧を 6 V にしました。回路全体を流れる電流と合成抵抗を求めなさい。
20 Ω:6 ÷ 20 = 0.3 A、30 Ω:6 ÷ 30 = 0.2 A。全体の電流は 0.5 A。合成抵抗は 6 ÷ 0.5 = 12 Ω
100 V-1200 W のドライヤーを 100 V のコンセントにつないで使うと、流れる電流は何 A ですか。
電力 = 電圧 × 電流 より、電流 = 1200 ÷ 100 = 12 A
6 V-3 W の電球を 6 V の電源につなぎ、5 分間使いました。電力量は何 J ですか。
5 分 = 300 秒。電力量 = 3 × 300 = 900 J
6 V-6 W と 6 V-9 W の電熱線を、同じ量・同じ温度の水にそれぞれ入れ、どちらにも 6 V の電圧を同じ時間加えました。水の温度が高くなるのはどちらですか。理由とともに答えなさい。
6 V-9 W の電熱線。発生する熱量〔J〕= 電力〔W〕× 時間〔s〕なので、時間が同じなら電力が大きいほうが多くの熱を出すから。